宮崎千尋のラーメン論「プロデュース・コンサル」編

宮崎千尋のラーメン論「プロデュース・コンサル」編

プロデュース・コンサルで大事なのは
「お客さまの声を聞き取る」こと

今回は、僕がやってきたことの一つ
「プロデュース、コンサルティング」について書いてみたいと思います。

僕が初めてプロデュースしたのは、沖縄の『Stripe Noodles』です。
ステーキラーメンとトマトベジソバをメニューに、2013年にオープンしました。
沖縄観光の好景気を背景に売り上げも右肩上がり。
ラーメンウォーカーで大賞を取って殿堂入りを果たしたほどです。

その後、『宅麺シンガポール』をコンサルティングし
2017年にもプロデュースが2件。沖縄の『真打 田仲そば』
そして福井の『ベジノイロ』です。

その他、ミスタードーナツとのコラボも2017年、2018年と連続で手がけましたし
カップ麺もお話をいただき、4商品ほど監修させていただきました。

僕も一風堂時代は20軒ほど店舗を立ち上げてきたので
新店や新業態開発についての経験、知識は豊富です。
ただ、プロデュースはどうしても手探りにならざるを得ません。

なぜなら、僕が作りたいメニューありきではないから。
宮崎千尋の色を消して、依頼してきた方がどんな店にしたいのか、どんなメニューを出したいのか。
しっかり聞き取らなければプロデュース、コンサルはできないと思うんです。

時には「ソラノイロのメニューをそのまま出したい」と言われることもあります。
しかし、ベジソバは僕、ソラノイロの子どもなので、そう簡単に外には出せない。
お嫁に出すわけにはいかない、ということ。
僕はフランチャイズ、ライツビジネスをやりたいわけじゃありませんからね。

今までなかった、その店に合ったメニューを作りたい。
だから、ベジソバをプロデュースするとしても野菜のアレンジを考えたりして
その店ならではのオリジナリティを考えていく。

そこで大事なのは潜在的な、そして顕在的なお客さまのニーズです。
お客さまがどうリアクションするかをリサーチし、汲み取った上でなければ商品化はしません。
「俺が作った味を食べに来い」という姿勢も決して否定はしませんが
少なくとも僕の店、そして僕がプロデュース、コンサルティングするお店のスタンスではありません。

分かりやすい例を出すなら、ソラノイロ浅草橋店 Factory&Laboの「ベジ郎」です。
僕自身が二郎好きということもありますが(笑)
決してそれだけでメニュー化したわけじゃありません。

「(二郎ならではの)呪文がわからない」
「店の雰囲気が緊張する」

といった声をリアルやSNSで聞いたことがきっかけでした。
そこから、意識的に、二郎系ラーメンに対する女性の本音、声を聞き取っていった。
そこから、「野菜たっぷりのベジタブルな二郎系」というメニューができた、というわけです。

これはソラノイロ内での商品化の話ですが
この基本はプロデュースでも変わりません。
ビーガンやグルテンフリーなど、お客さまが食に求める方向性はさらに多様化していくでしょう。
いろいろなメニューに可能性は広がりますし、業態もラーメンに限りません。
うどんやフォー、定食屋でもジューススタンドでもいい。
僕の経験、知識を生かしていただけるなら、どんどんプロデュース、コンサルに挑んでいきたいと思います。