宮崎千尋のラーメン論「ミシュラン・ガイドブック・ランキング」編 2

宮崎千尋のラーメン論「ミシュラン・ガイドブック・ランキング」編 2

掲載されること、順位よりも大事なのは
目の前のお客様を喜ばせること

ランキングの順位やガイドブックへの掲載にこだわるのではなく
お客様を見て、考えていくこと――そんな基本を再認識したのが
『百麺』のオープン20周年記念の営業です。
店主の宮田さんが陣頭指揮をとっていたんですが
そのサービスの手厚さに驚きました。

ノーマルのラーメンが680円のところ、半額で提供し
さらに100円のサービスチケットをすべてのお客様に配っているんです。
『百麺』はミシュランにもTRYにも取り上げられてはいません。
だけど、ひっきりなしにお客様が訪れ、愛されている。

その上で、宮田さんをはじめとしてスタッフも全力でお客様に還元しようと力を尽くしています。
お客様を喜ばせようと常に考え続ける――これこそがラーメン店のあるべき姿ではないでしょうか。

ここ最近、現場を離れることが多かった僕ですので、
原点に立ち返ることの大事さを強く思いました。
商品のクオリティを上げ、サービスを向上させ、クリンリネスを徹底する。
大事なのはランキングを上げることでも高名なガイドブックに取り上げられることでもない。
QSCを不断にレベルアップさせ、お客様に喜んでいただくことに他なりません。
これは不遜な言い方になるかもしれませんが、ガイドブックやランキングメディアの方々は、
食べ手の方が楽しんで読んでもらえるようなものを出していただければ、と僕は考えています。

選ばれた店主を喜ばせるためではなく、です。なぜなら、店主も最終的にはお客様のためにあるものだからです。
かつて僕がそうだったように、お店の認知度を上げるため、
プレゼンスを高めるために栄冠、名誉を目指すのもはいいでしょう。

だけど、それが目的になってしまっては本末転倒です。
お客様に知っていただくため、喜んでいただくためのメディア掲載でなければ、
意味はないのではないでしょうか。